政策・見解

[2005/5/1]

新都心まちづくり特別委員会 報告

ばば美代子
  2005年4月25日
午前9時30分から12時


1、新駅建設費用の負担割合について


 3月28日、滋賀県が117億円、栗東市が85億円+10億円(寄付金)及び大津市を含む6市22億円の負担調整案を提示。4月23日甲賀市が2億5000万円の独自額提示の算出根拠について説明がありました。

6月議会で債務保証の予算議決を得た上で9月末には工事協定を締結したいとのこと。

 馬場美代子議員は、甲賀市の独自額提示が問題になっているが、大津市の3億円は。6市で22億円を負担するのか、それとも大津市3億円をのぞく19億円を5市で負担調整するのかをただしました。

 助役は、大津市の負担については県が調整しており、大津市長と県のトップとの話し合いで解決になると思う。甲賀市の申し入れについては、受け入れは至難である。甲賀市は、甲賀振興局の廃止や芸文会館の地方委譲、合併して逆論になっていることなど新駅以外に不満がある。と答弁しました。

 馬場美代子議員は、10億円の寄付について、債務保証枠に含めるのかどうかを正したのに対し、助役は、新駅基金としてつみたててある35億円のうち10億円を充てる。10億円を含めて債務保証せざるを得ない。と答弁しました。

 馬場美代子議員は、重大な発言であるとともに、市民への説明責任が全く果たせていないと強く抗議しました。


2、駅前拠点ゾーンについて


駅前拠点ゾーンについて、財団法人 国土計画協会に1260万円で業務委託し、「新幹線(仮称)びわこ栗東駅先導プロジェクト基本計画」をH18年3月27日までにまとめます。また、公共公益施設検討委員会の委員構成案が示されました。

馬場美代子議員は、コンサル任せでは栗東の独自性や市民参加、地権者の意見などが反映されない。もっと検討委員会のメンバーを増やして、分野ごとのワーキンググループを作るなどすべきではないかと提案しました。

市は、検討委員会に新都心街づくり委員会委員長が参加しており地権者の意見は反映される。また、街づくり委員会にフィールドバックする。と答弁しました。

馬場美代子議員は、集客施設として、1000台の駐車場が計画されているが、交通アセスは行われているのか。新幹線はエコロジー性の高い交通機関であるが、アクセスする自動車郊外は起こらないのかと正しました。

市は、H14年度都市計画決定にあたってH32年の予測を行っている。50ヘクタールの区画整理で5600人人口増の環境アセスは行っているが、駅は加味していない。と答弁。
馬場美代子議員は、環境アセスの資料提出を求めました。 


3、栗東新都心区画整理事業について


 第1回個別ヒアリングはH16年6〜8月にかけて行われ、184件のうち178件が実施し蜂屋の6件が未実施。第2回の個別ヒアリングは、4月25日現在蜂屋4件と法人2社が未実施となっています。6月予算議決ができれば九月末日までに、仮換地指定を行いたいと説明がありました。

 馬場美代子議員は、蜂屋地域では「早く仮換地に応じなければ良いところをもらえない」等と、地域の中でギクシャクしている。また、精神的に非常に苦しんでいる人も出ている。ヒヤリングはあくまでも市の仮割り込み案を聞いたということで、仮換地承認ではないということを確認した上で、絶対に強制をしてはならない。と言うことを強く申し入れました。

 助役は、地権者の理解を得るために、市長が直々に訪問した。強行を是としないが、公共事業は推進しなければならない。全体の利益のためにある時期には決断が必要。現時点では強行しない。と答弁しました。

 馬場美代子議員は、「ある時期には決断する」とは重大発言であり、見過ごすことができない。撤回するともにある時期とはいつか、と迫りました。

 助役は「ある時期の決断する」発言の撤回はしませんでしたが、再答弁では「ある時期には決断」の言葉は聞かれませんでした。



いづれにしても、駅舎建設費だけでも236億円、市が95億円+6億円(駅前線道路費用)もJRに寄付する重大事業が、こんな不十分な議論で議決されることになれば、議会の責任が後々問われます。

 日本共産党議員団は、建設費負担の中止を求める署名運動を、市民と力を合わせてなんとしても成功させて、請願書が採択されるようがんばらなければ。そして、他会派との協同をさらに広げて議会の責任が果たせるよう全力でがんばらなければと、決意を新たにしました。