栗東民報 2013年5月19日号


 後継プラン・栗東市新産業地区工業団地

道路・都市下水路の整備・土地活用の進展は

思うように進まない土地活用

後継プラン(新幹線新駅建設中止後のまちづくり地域)は、下釣出庭線と蜂屋手原線の2つの都市計画道路を整備し、枠内のエリアに企業等を誘致するなど、民間の力で開発を行う計画です。

リチウムエナジージャパン(LEJ)の第1工場・第2工場が建設され、その後LEJ社の向かい側に㈱手原産業倉庫の誘致が決まりました。そかし、他のエリアの土地活用は一向に進んでいません。(下記地図参照)

5月13日、市議会の地域活性化特別委員会が開催されました。太田浩美議員は、後継プランの現地視察と審査を行いました。







 

蜂屋手原線

 6月初旬から供用開始

現地視察で、道路や都市下水路の整備の進捗状況を確認しました。

市は「国道8号線につながる都市計画道路・蜂屋手原線を、この6月初旬から供用開始する。下釣出庭線の一部もH26年度から供用開始予定であり、そうなれば土地活用も進んでいくと思われる」と説明しました。
        

 3度目の公募・締切迫るが 応募がない企業誘致

市は『環境と新技術』をテーマに産業系の土地活用を目指し「②エリア」への新たな企業誘致を図ろうと、昨年の2月から3度も公募しました。

特に3度目の募集には、再度土地鑑定を行い、用地価格を当初の約2/3にまで引き下げ、これまでの2倍の期間(2か月間)かけて募集しています。

締切りが2日後に迫る中、いまだに応募がありません。いよいよ事業の見直しも視野に入れた対応が求められる事態となっています。

 



 リチウムエナジージャパン
     ~まさかの生産停止

いまだ再開の目途たたず

マスコミ報道もされましたが、3月中旬にリチウムエナジージャパン(LEJ社)で製造されたリチウム電池に不具合が見つかりました。現在その回収作業が行われており、第1・第2工場ともに生産停止となっていることが、市の説明で明らかになりました。再開の目途もたっていないとのことです。

当初の予定では、4月から第2工場においても生産が開始されるはずでした。このことで、市や市民への影響も少なからず発生します。「市が、奨励措置を講じてまで、誘致した企業である。どういう影響が、どの程度出るのか、明らかにすべきである」との太田議員の質問に対し、市は「今後の経過や生産再開の状況等を見て、調査し明らかにしていきたい」と答えました。


市内在住者の新規雇用 わずか3名

 伸びない地元雇用 ~市民の期待に届かず

市は条例で誘致企業に対し、新規採用の3割以上は市内在住者を雇用することと定めています。しかし、LEJ社(従業員数165名)における新規雇用の市内在住者はわずか3名にとどまっており、一向に伸びが見受けられません。

栗東市がH24年度にLEJ社に交付した補助金は1憶3000万円です。H25年度はその2倍を超える2億7000万円が予算化されています。生産が停止し、雇用が伸びないなど、当初の市の思惑どおりには進まず、マイナス要因が出ているにもかかわらず、補助金は予定どおり交付すると答えています。

その一方で、市民には、財政が厳しいことを理由に『新・集中改革プラン』で、今年度新たに保育料や水道料金などの負担増が押し付けられます。

福祉・暮らしを守ること最優先に使うべき税金が、企業優先に使われています。あまり効果が見受けられない企業優先を続けるのではなく、市民生活優先に転換することが求められます

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栗東民報 2013年5月19日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市委員長 國松清太郎
 市会議員 大西とき子
 市会議員 太田ひろみ