栗東民報 2013年4月28日号


 たばこ業者への貸付金未回収問題

㈱CSRへの貸付は違法行為

                         4月23日 第1回公判

 5名の住民が大津地裁に提訴

違法な貸し付けを行った元市長らに
 栗東市は損害賠償の請求を
栗東市がたばこ税の増収のために誘致した㈱TSRと㈱CSRへの貸付金(2社合わせて10億円)が、返済期日を過ぎてもまったく返済されていません。

これに対し、5名の住民(代表:玉田實氏)は栗東市を相手取り、㈱TSRから営業譲渡された子会社の㈱CSRへの貸付けは違法な公金支出にあたるとして、当時市長だった国松正一氏と猪飼峯隆氏(故人)の相続人3名に対して損害賠償を求める訴訟を、大津地裁に起こしました。

その第1回目の公判が4月23日に行われ、被告(栗東市)は貸付けには公共性があり違法ではないとして、全面的に争う姿勢を示しました。

まともな担保・確かな連隊保証人を取らずに
 たばこ税増収だけのために貸し付けた結果

貸付金の回収困難

栗東市は、10年間に50億円以上の税収が見込める事業者に対し、5億円を限度として10年間貸付けができる『栗東市企業事業資金貸付条例』を制定しました。

この条例にもとづき、栗東市はH12年㈱TSRに5億円を貸付けました。その後、㈱TSRから営業譲渡されたばかりで、企業としての実績もほとんど見受けられない㈱CSRにも5億円を貸付けました。

5億円の担保は、わずか5000万円(貸付金の1%)の定期預金だけです。また、貸付けの際に求められる2名の連帯保証人は、本人と同居の家族となっており、確かな保証人とは認められません。日本共産党議員団は条例制定・貸付けともに反対しましたが、賛成多数で可決されています。

貸付けから10年が経過しました。㈱TSR、㈱CSRへの貸付金は全く回収できていません。
 

 10年間の税収 50億円に達せず

TSR42億円・CSR23億円
貸付けから10年間における税収は、㈱TSR42億円、㈱CSR23億円となっています。50億円以上の税収が見込める者という条例が守られたとは言えないのではないでしょうか。
 

 『認諾』しても
返済の意思が見受けられない

栗東市は、H23年3月、返済期日が過ぎた㈱TSRに担保金を差し引いた4億5000万円の返済を求めて大阪地裁に提訴しました。H24年3月、㈱TSRは市の請求を認め『認諾』しました。

しかし、㈱TSRから、いまだに1円も返済されていません。市は返済計画書の提出を求め交渉していると言いますが、返済の意思が全く見受けられないのが実態です。

㈱CSRは3月30日に返済期日を迎えましたが、CSRからもまったく返済されていません。


       
 
 *『認諾』とは、相手の請求の趣旨を認めること。市は、㈱TSRに対し貸付金の全額返済を求め、TSRはこれを認諾しました。  


住民の提訴に 市側は反論

2社は別会社・
たばこ税増収は公共性を有すると反論

そういう中で提起された住民訴訟では、㈱CSRは㈱TSRが100%出資する子会社で、住所や経営者なども同じであり、実質的には同一会社であると主張。㈱TSRから営業譲渡されたばかりで、企業としての実績もほとんど見受けられず、返済能力があるかどうかの判断も難しい㈱CSRへの貸付行為は条例違反にあたるとして、違法行為を行った元市長らに損害賠償を求める請求を行いました。

第1回公判で、被告(栗東市)は、㈱CSRが設立1年未満で貸付けたことは認めるが、2社は別会社であると主張。原告の主張である新幹線新駅建設のためだけに税収増を図ったものではなく、広く行政サービスに供されており公共性を有しているとして、全面的に争う姿勢を示しました。

裁判長は、原告側に前市長らが貸付行為に対しどう関わり、責任を負ったのか、違法性を具体的に整理して示すよう求めました。

第2回公判は6月18日13時10分からです。

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栗東民報 2013年4月28日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市委員長 國松清太郎
 市会議員 大西とき子
 市会議員 太田ひろみ