栗東民報

栗東民報 2013年2月10日号

深まる国保の危機

命と健康をまもる公的医療として 再生・拡充を

国民の約3割が加入する国民健康保険制度の危機が深まっています。高すぎる国保税が払えない滞納世帯は加入世帯の約2割にのぼり、国保税を払えないために保険証を取り上げられ、医療機関にかかれない人が後を絶ちません。

すべての国民に公的医療を保障する「国民皆保険」の中心的な役割を果たすべき国保制度が、逆に国民の命と健康をおびやかしています。国として、こうした事態を放置することは許されません。

 




 滞納世帯は約2割 高すぎる保険税が原因

年間所得200万円世帯に30万円を超える保険税
厚生労働省が1月末に発表したH23年度の国保の財政状況は、国保制度が“空洞化”している深刻な実態を浮き彫りにしています。

全国における国保の滞納世帯はH24年6月時点で約389万世帯となり、加入世帯の約2割を占めています。年間所得200万円の世帯に30万円を超える保険料を課すなど、全国各地での高すぎる保険料が支払い能力の限界を超えていることは明らかです。

保険税を1年間滞納すれば正規の保険証が取り上げられ、資格証明書が交付されます。滞納があっても市役所の窓口で納税相談をして分割などで保険税を納めれば、有効期間が短い短期保険証が交付されます。

資格証明書・短期保険証が交付された世帯は、全国で153万世帯以上にのぼっています。保険税を払えない世帯への厳しい“制裁措置”が依然と横行していることを示しています。


 


「国民皆保険」を掘り崩す 保険証の取り上げはやめるべき

資格証明書での病院窓口での支払いは全額自己負担であり、保険税を払えない低所得者がとても負担できる金額ではありません。そのため、具合が悪くても受診せずに我慢を重ねた結果、重症化したり、最悪の場合手遅れとなって命を落とす事態も出ています。

死後自宅で発見される「孤独死」につながるケースも少なくないと言われています。

 「国民皆保険」の原則を掘り崩し、生活困窮者の健康と生命を危機にさらす保険証の取り上げはやめるべきです。そのためにも、速やかに保険税を払える税額に引き下げることが求められます。

 *資格証明書は、保険証でないため、医療機関に提示しても、かかった治療費の全額を負担しなければなりません。実質上の保険証の取り上げです。


削減した国庫負担金をもとに戻し
  国の責任で保険税の引き下げを

国保の危機”を引き起こした最大の要因は、歴代政権が市町村の国保財政への国庫負担金を大幅に削減したことです。大企業の雇用破壊など急増した非正規労働者や無職者などが国保加入者の多数を占めるようになったことも、国保の危機に拍車をかけています。

引き下げた国庫負担金を元に戻し、国の責任で保険税を引下げ、誰もが安心して医療にかかれる国保制度に再生させることが急務となっています。



栗東市の国保

滞納世帯の75%が所得200万円以下世帯
払える税額に引き下げを!

栗東市のH23年度における滞納世帯数は、1196世帯(加入世帯の14.3%)で、年間所得200万円以下世帯が滞納世帯の約75%を占めています。
本市の国保税は、所得200万円・2人世帯で333,873円(所得の約17%)であり、県下で最も高い税額です。

H24年12月1日時点における資格証明書交付数は118世帯であり、近隣市(草津市59、守山市15)との比較でも、多い数となっています。

低所得者世帯に負担の限界を超える税金を課し、滞納すれば保険証を取り上げるのではなく、H23年度決算で発生した剰余金9億6000万円等を活用し、ただちに国保税を引き下げるべきです。国

保を社会保障制度と位置づけ、市民の命と健康・医療をまもるセーフテイネットとしての運営が求められます。









栗東民報 2013年2月10日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市委員長 國松清太郎
 市会議員 大西とき子
 市会議員 太田ひろみ