栗東民報

栗東民報 2012年6月17日号

県の示した2次対策(案)

地下水汚染の発生源を取り除き
 将来にわたって
 飲み水の安心安全を保障できるのか

2次対策案をめぐって、周辺自治会と県との協議が進められています。県は今年度中に環境省との協議に入り、H25年度早々には大臣同意を得て、H25年度後半には2次対策工事に着手したいと説明しました。

このスケジュールから、遅くとも10〜11月までには地元の同意を得る必要があると考えられます

市民の願いは、地下水汚染の原因となっている有害物を取り除き、将来にわたって飲み水の安心安全を守ることです。2次対策案で、それが実現できるのかが問われています。
2次対策案には様々な疑問や問題点があります。

 




県が措置命令を出した西市道側
 汚染土壌は全て撤去されるべき

H17年12月に行われた県の掘削調査によって、処分場西市道側から169個のドラム缶類が検出されました。

その後のH18年4月、県は埋め立てられていたドラム缶類の内容物等の有害性の高さから、RD社に対し「生活保全上の支障が生じ、または支障が生じる恐れがある」として、「ドラム缶類と周辺土壌および廃棄物等を除去せよ」との措置命令を出しました。

ところが、その後RD社が破産したため、放置されたままになっていました。
2次対策案で、当然すべて撤去されるべきものです。しかし、県の説明によれば、この場所は*廃棄物として分別・撤去するのであり、有害物として除去するとの説明はありません。



 *廃棄物とは、目で見てわかる金属や木くず、廃プラスチックなどであると県は説明しました。


 


H17年12月。RD処分場西市道側。ダイオキシン、鉛、PCBなどの有害物がたくさん詰まったドラム缶が掘り出されました。これと同じものが数千本ほど埋め立てられたと言われています

高濃度表層ガスが検出された
 処分場中央部の掘削を

県の説明によれば、2次対策にかかる予算は40〜70億円と言われています。これだけの税金を使うのであれば全量掘削ができるのではないかとの声も上がっています。

高濃度の表層ガスが検出された処分場の中央部は、元従業員が「数千本ものドラム缶を潰して埋めた」と証言している場所でもあり、地下水を汚染している揮発性有機化合物(VOC)の本体が直接地下水に接して埋まっている可能性が極めて高い場所です。

これらは、西市道側から出てきたドラム缶やその中身と同じもので有害性もはっきりしているため、直ちに除去すべきものです。しかし、県の対策案では深さ3mの掘削で事足りるとなっており、市民の願いに応えた対策とは言えません。

将来にわたって飲み水の安心安全を保障するためには、処分場中央部を深く掘削するべきです。
RD処分場問題は、太田ひろみ議員が6月議会の個人質問で取り上げます。




6月議会が始まっています
 ☆傍聴にお越しください☆
11日から6月議会が始まりました。18日から、11名の議員による個人質問が行われます。大西・太田議員はそれぞれ10・11番目で、19日以降となる見込みです。質問のテーマは下記のとおりです。

大西とき子議員は、福島原発事故を受けて、県内の他市町では放射能測定器を購入し、学校給食の食材の放射線量をチエックしたり、小学校 での線量を測定しホームページ等で公表するなど、市民の安心安全のために活用されています。栗東市も線量計購入のための予算計上はしたものの、いまだに発注すらし ていません。早急に購入し、とりわけ子ども達の安心安全のために活用されるよう質問します。

暮らし守ることを最優先の市政目指して皆さんと一緒にがんばります。

  大西時とき子議員
   ・就学前医療費の無料化について
   ・原発事故後の安心・安全は子ども第一に

 太田ひろみ議員
   ・積立金4億円の有効活用で市民負担の軽減を
   ・待機児童を解消し、就学前保育の充実を
   ・RD処分場の有害物から飲み水を守るために


   <6月議会の日程>
  ・開会日      11日(月)
  ・個人質問    18日(月)〜20日(水)
  ・各常任委員会 21日(木)〜25日(月)
  ・予備日      26日(火)
  ・採決・閉会日  27日(水)







栗東民報 2012年6月17日号
日本共産党栗東市委員会発行

 市委員長 國松清太郎
 市会議員 大西とき子
 市会議員 太田ひろみ